2023年度・冬 「環境の指標:ウラジロモミ」 

 清里の冬はほとんどの木が葉を落とす中、青々とした葉をつけたままの木もあります。「ウラジロモミ」という木はそのうちの一つです。クリスマスツリーにも使われるこのウラジロモミという種類は、
標高が高く冷涼で、空気のきれいな場所を好みます。そう、清里はまさにウラジロモミにとって、うってつけの場所なのです。

しかしここ最近、清里でも気温が上昇傾向にあります。最高気温が0℃未満の「真冬日」は、ここ数年で大きく減少。10年前は1年で30日ほどあった真冬日が、2022年度はたったの2日にとどまっています。暑さや大気汚染には弱いウラジロモミが住める環境が、清里でも徐々に崩れ始めているのです。環境の指標ともいえるウラジロモミ。その生活場所を守ることは、地球を守ることにも繋がっています。

ウラジロモミが、10年後、20年後、その先も生きていけるような地球を一緒に作りませんか。

レンジャー 鈴木